アガサ・クリスティー完全攻略〔決定版〕 (クリスティー文庫)



  • 作者: 霜月 蒼

  • 出版社/メーカー: 早川書房

  • 発売日: 2018/04/30

  • メディア: Kindle版




NM読み終わったんだけど、この本で褒めそやしているほどには楽しめなかった。

ネタバレを避けるため映像作品を観るか、原作を読んでから、その作品の項目を読むことにしているんだけど(いちおうネタバレには配慮してある)、目次で★五つになってるのはわかっていたので、結構期待していた。

ポワロもの全部と終わりなき夜~やらそして誰も~やらゼロ時間やらでこの書評はかなり信頼できると思っていた。

この本で★2とか3とかになってたけど、結構楽しめたぞっていうのはいくつかあったけど、★5が空振りに終わったのは初めて。

トミーとタペンスだからだろうなあと思う。

先に秘密機関を読んでいたので、騙されなかった。どんでん返しに免疫ができてしまっていて、ああやっぱりねっていう……

「どっちかな~、どっちでもありうるなあ、ああそっちか」みたいな感じで完全に騙されるとか思いもよらぬってことはなかった。個人的には皆目見当がつかない方が面白い。

NMのうち、Nはまあまあ意外だったけどそれほど驚きはないしMについてはひょっとしてミスリードさせられてるのかなあとも思ってはいたけどミスリードじゃなくて完全に思ってた通りだった。知恵を絞ったわけでも何でもないのでこれわからない人はいないんじゃないかとさえ思う。少なくとも「まさかこの人だとは? ぜんぜん疑いもしなかった!」なんて人はいないだろう。それをタペンスが作中でそう言うのだから、「いや、めちゃめちゃ怪しかったじゃん」って言いたくもなる。