Same (通常盤)



  • アーティスト: SHERBETS

  • 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC

  • 発売日: 2022/04/27

  • メディア: CD




もうすぐニューシングルが出るというのにまだ前のアルバムを聴いていませんでした。

私はもちろん初回限定盤を購入していたのですが今は入手困難になっているようです。

3曲目が特に好きです。

「地下鉄は電気で走るのさ」って当たり前のことを改めて歌われるとなんだかメンヘルチックな印象も受けます。

「数え切れん人生乗せ」で虚無感も出てきます。

「なんという美しさ なんという未来志向 なんという協調性 なんという生産性」

なんというサビでしょう。

ストレートな讃嘆とは思えませんがストレートな皮肉ともとれません。

「ストレートな皮肉」というのは語義矛盾かもしれませんが「単純に裏返しの」というほどの意です。

これがレディオヘッドだったら完全に皮肉なのですが。

なんとも判断のつかない解釈の難しい歌詞で、レディオヘッドみたいに「そんなものは〇ソだ」って反転が示されないので、どちらともつかずどちらでもないような宙づり状態に置き去られます。

単純にわからない。

そして凄い。

未来志向とか協調性とか生産性なんて聞くと反射的に〇ソ喰らえ精神が沸き上がってしまう青臭い不良少年メンタルを刺激するだけしておいて一切フォローなしという高度な放置プレイだと思います。

なんという4連発の中でも特に「なんという未来志向」って、言葉のチョイスが馬鹿にしとんのか? って感じもしますが、そうだとしたらなぜ突然disりだすのか意味不明だし、さすがベンジーとしか言いようがないです。

とにかく凄いです。「未来志向」がツボにはまりました。