小学生のとき、これと同じような図形を描いて、提出したら、担任に「単純明快」と言われた。その担任は俺のことが嫌いでね、俺のほうは憎んでさえいたけど。

「工夫がない」とか「凡庸な想像力の産物」だというふうな嘲りの意味に、響きに、俺はとった。

画用紙をその場で破り捨て。教室を飛び出した俺は、いつかお前を殺してやると、何度目かの誓いを誓いなおしたんだ。

お前が俺をつくったのだ。

お前という触媒を得て、我が邪悪の黒き翼は羽ばたいた。

いつか貴様らの世界を焼き尽くしてやる。

そのときになってお前は思い知るだろう。

己の愚かさ、罪深さを。

これがあのときの子供かと、お前は恐れおののく。