すげー険悪な雰囲気になった

ひょんなことでイクラの語源がロシア語だと知った。

瞬間、昨今のロシア叩きでイクラも筋子とか他の呼称に改めるべきだ、とか言い出す奴が現れたりしてってチラッと思った。

思ったことを口に出す前に脳内でシミュレーションした。

「それのなにが面白いの？」

「いや、べつに面白いとは言ってないけど……」

「けど何？」

「誤解してほしくないのは、俺自身は全然そんなこと思ってなくて、ただそういう極端なことを考える奴がいたら、その、なんだ……面白いって言うと語弊があるけど……」

「不愉快なだけでしょ」

「いや、だからそいつのSNSとかが炎上したりして……」

「そういうの大っ嫌いなんだけど」

「いや、それでその、そいつの考えは間違ってるよねってみんなが再確認するというか」

「当たり前でしょ」

「……べつに深い意味で言ったんじゃねーよ。ちょっとぽろっと出ただけの小噺だろ」

「ぜんぜん笑えないね」

「笑えなくて結構。快心のネタでもなんでもない」

「というか戦争中なんだけど？　わかってる？　茶化してんの？」

「知らねーよ」

「知らないってどういうこと？」

「うるせー－－ッ！　俺とお前が戦争中なんだよ！！　それ以上、一言でも言い返してみろ、ブッ殺すぞ！　〇ソ、〇ソ、〇ソ……」

大変なことになった。

架空の対話相手にムカつき過ぎてマジで殺意湧いてしょうがないけど、悔しいかな、これは相手が正しい。